アルツハイマー病、特効薬ができるか?

    こんにちは、シュンゾーです。

    最新の発表によると2020年9月現在、全人口の28.7%が65歳以上の高齢者という割合です。
    その高齢者人口の中で、団塊の世代が75歳以上となる2025年には、認知症患者数は700万人
    前後に達し、65歳以上の高齢者の約5人に1人を占める見込みだそうです。

    認知症の中でも一番多いのが、アルツハイマー病で、65歳未満で認知症を発症する若年性
    認知症ではアルツハイマー病が多く、特に40代、50代で発症する方は老年性の認知症よりも
    早く進行し、症状も重くなる傾向があるそうです。

    厚生労働省の資料によれば(下図)認知症の中に占めるアルツハイマー病の割合は67%以上
    のぼるとのこと。

    このアルツハイマー病には根治薬がないということはご存じの方も多いと思いますが、
    もしかすると今年は、それができるという朗報が聞けるかも知れません。

    製薬会社のエーザイがすでに開発し1999年に認可されたアリセプト(先発薬名、一般名は
    ドネペジル塩酸塩)は画期的なお薬ですが、アルツハイマー病の症状を緩和するのみで、病気の
    進行を8か月から2年の間だけ遅らせるだけの効果なのです。

    そのエーザイは、アリセプトで得たアルツハイマー病薬の会社という名前に背かないという
    信念を持って、アメリカのバイオジェン社と共同で、アデュカヌマブと名付けられた
    アルツハイマー病の根本治療薬を開発しています。

    現在、この薬は、米国食品医薬品局(=FDA、アメリカの厚労省のような官庁)に対して承認申請を
    出しており、たった今がその判断の最終段階です。

    今年の初めまでは、「3月にも承認されるのではないか」と期待されていたのですが、患者さんに
    服薬してもらって経過や効き目を調べる治験というプロセスで、2つの実験集団が相矛盾する
    結果を出してしまいました。

    このことから、FDAは「結論を3か月延期する」と決め、2021年3月に予定されていた結果発表は、
    今年の6月7日に出されることになりました。

    通常、こういう段階に来たら、承認される薬品が多いのですが、このアデュカヌマブについては
    まだ予断を許さないと言えるでしょう。

    アルツハイマー治療薬開発の歴史に詳しく、その歴史をこれまで20年間追っているノンフィク
    ション作家の下山進さんによれば、現在FDAが最終段階で行っていることは次のようなことでは
    ないかということです。

    バイオジェン社が治験終了後、昨年から行っている「オープンラベル試験」(患者さんが自分がこの
    薬の投与対象者であることを知っている、という試験。通常の治験では知らされないのです。)
    の、2千人分にのぼるデータを提出し、それを審査しているのではないか、と。

    現在は、新型コロナ感染症の影響で、世界は非常に混乱している状態ですが、もしアルツハイマー
    病の根本治療薬ができれば、世界の患者さんにとって大きな福音となり、新型コロナ感染症の
    治療薬完成に先立つ、医薬品開発の大きなエポックとなることでしょう。

    シュンゾーは、今年6月7日(日本時間では翌6月8日かも知れません)に発表されるであろう、
    アデュカヌマブの承認の可否を、大きな期待とともに見守りたいと思っています。

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